JoyIshii Imaging Method
イメージングメソッド入門 Part1
─ 読むだけで「心の仕組み」が分かるガイド ─
なぜ、がんばっても同じパターンをくり返し、結局現状の自分はあまりうまくいってはいないのか。どう変われば少しでも生きやすくなるのか 。イメージングメソッドで「心の仕組み」をやさしく読み解き、読み終えるころには、今の自分の見え方がふっと変わる読み物です。

このガイドで分かること
なぜ「意志の力」だけでは変われないのか
今の現実をつくっている「セルフイメージ」の正体
イメージングがスムーズにできるようになるコツ
なぜ「意志の力」だけでは変われないのか
「もっと頑張れば変われるはず」と思っているのに、気づくと同じパターンをくり返してしまう——。その背景には、心の中で起きているあるメカニズムがあります。
私たちの行動は、「やろう」と決めた意志の力と、「でも…」とブレーキをかける感情との綱引きで決まります。どれだけ意志を強くもっても、不安・自己否定・過去の記憶などブレーキ側の力が強いと、元の状態に引き戻されやすくなってしまいます。ここで大切なのは、「続かない自分」を責めることではなく「ブレーキが存在するのを知らないままに、一生懸命がんばってきた自分」に気づくことです。変われないのは、意志が弱いからではありません。見えないブレーキを抱えたまま歩こうとしているだけ——。この心の仕組みを理解できると、自分を責める視点から少しずつ抜け出しやすくなっていきます。
今の現実をつくっている「セルフイメージ」の正体
セルフイメージとは、「自分はこういう人間だ」という、心の中にあるプロフィールのようなものです。
「自分はこういう人間だ」というセルフイメージには、たとえば次のような情報が載っています。
・「得意・不得意」と思っていること
・「性格だから仕方ない」とあきらめているクセ
・ふだん口には出さない「本当は…」という本音の感情
この情報に合わせて、私たちは選択や反応を無意識にしています。親や周りの大人たちからかけられた言葉、成功・失敗の体験が積み重なり、今のセルフイメージが形づくられてきました。そしてここで大事なのは、このセルフイメージは「書き換えることのできるもの」だということ。あなたの現状は、才能や運だけで決まっているのではなく、「自分をどう見ているか」というセルフイメージに強く影響を受けています。この仕組みに気づくことが、現実を変えていく第一歩になります。
イメージングがスムーズにできるようになるコツ
「イメージしてみよう」と思っても、うまくイメージが浮かばない、いつも同じイメージしか出てこない…という方は少なくありません。ここでは、イメージすることにちょっと苦手意識がある方でも『まずはじめの一歩のイメージが動き出す』取り組みやすいコツをお伝えします。
① 完璧にイメージしようと思いすぎないように
映画のようなはっきりした映像や、写真のようにくっきりとしたイメージなどを目指さず、「なんとなくこんな感じ」というくらいのぼんやりしたイメージでも、潜在意識には十分に届きます。イメージする内容よりも、形よりも「そのときの感覚や気持ち」を優先することがポイントです。
② まず「感情」と「雰囲気」から入る
いきなり細かなシーンを思い描くよりも、その場の空気はあたたかいのか、静かなのか。そのとき自分はホッとしているのか、ワクワクしているのか。そういう感情や雰囲気からイメージしていくとスムーズにできたりします。感情が先に動くことで、あとから細かいディテールのイメージが自然に広がってきたりもします。
③ 五感のキーワードをひとつ添える
うまくイメージできないときは、五感のどれかをひとつだけ意識してみます。
例)
視覚:どんな色だろうか。どんな形が見えるだろうか。
聴覚:どんな音が聞こえるか。誰かが何かを言っているか。
触覚:空気のあたたかさ・椅子の座り心地、着ている服の感触など。
すべてを完璧にイメージしようとはせず、「今日は音のイメージだけ」「今日は色のイメージだけ」とひとつに絞って楽しんでみるのがポイントです。
④ 短時間でいいので「同じシーン」をくり返す
毎回違うイメージを頑張ってつくる必要はありません。「こうなれたらいい」というシーンから始めて、そこからイメージが広がるか。それとも、イメージはそのまま留まるか。どちらでも構わないので、数分間イメージに浸ってみる。同じイメージを繰り返したとしても大丈夫。まずは「同じシーンでもいいから、1分程度イメージに浸ってみる」ことから始めてみてください。
イメージすることが少しずつ楽しくなっていくなら、あなたのそのイメージングはいい方向へ進んでいます。そうしたイメージを繰り返していくことで、セルフイメージを書き換える準備も整っていきます。いまよりも豊かになって良くなっている未来の自分をイメージするのは、楽しいことです。この感覚を保ちながら、ジョイ石井のイメージングへ進んでみてください。
イメージングは、才能やセンスで行うのではなく「力まず・焦らず・色々なイメージを楽しむ」ことで、誰でもスムーズにできるようになります。
コツを押さえながらイメージングにしていくと
これまでとは違う「心が動く感覚」が、少しずつ実感できるはずです。
JoyIshii Imaging Method
イメージングメソッド入門 Part2
─ すぐにできるイメージングのやり方ガイド ─
ここまで読んで「私もイメージングをやってみたい」と感じてくださった方へ。特別な準備や難しいテクニックは必要ありません。今からすぐに、自分一人で始められる“最初の一歩”をまとめました。

このやり方ガイドで分かること
特別な道具がなくても「紙とペン」だけでイメージングを始められる方法
「こうなれたら今より少し楽になる」をテーマにした、最初の一歩 の選び方
映像がはっきり浮かばなくても大丈夫な、イメージングのとらえ方とコツ
今日から5分でできる「少し楽な自分」を描くミニワークの進め方
まずは「紙とペン」だけあれば十分です
イメージングというと、集中できる静かな環境や十分な時間を取る必要があると思われるかもしれませんが、最初の一歩に必要なのは、紙とペンだけです。
・お気に入りのノートでも、裏紙でも構いません
・時間も「5分だけ」と決めてOKです
「きちんと整えてから始める」のではなく、今あるもので、今の自分のまま始めてみることが、いちばんの近道になります。
テーマは「こうなれたら、今より少し楽になる私」
イメージングのはじめの一歩は、いきなり大きな夢や目標を掲げてイメージする必要はありません。「大きな夢でないと夢とは言えないのではないか」と思わないでください。「こうなれたら、今より少し楽になるかも・・・」というテーマで、はじめの一歩を踏み出しましょう。
たとえば——
・朝、バタバタせず、もう少し落ち着いて一日をスタートできる自分
・人の顔色を気にしすぎず、自然体で話している自分
・仕事や家事を、無理なく自然にこなしている自分
など、「少し楽になってやっる自分って、こんな感じかな」と思い浮かべてみてください。ここで大切なのは、『現実的かどうかよりも「自分がホッとできるかどうか」』です。
完璧なイメージを思い浮かべようとしない
イメージングが苦手だと感じる多くの方が、「はっきりした映像を思い浮かべなきゃ」と頑張りすぎてしまいます。ですが、イメージすることに厳しい評価はいりませんし、イメージングに完璧な映像イメージなど必要ありません。
・輪郭がはっきりしていなくても
・細かいところまで決まっていなくても
・「なんとなくこんな感じ」というぼんやりしたイメージ
これでも、潜在意識には届きます。
はっきりとした映像や音声といったイメージよりも、その場の空気はあたたかいか/静かか、そのときの自分は、安心しているか/軽くなっているか、といった感情や雰囲気を大事にしてみてください。うまく描こうとしないことが、むしろいちばんのコツです。
「今日の自分が少し楽になるイメージ」を書いてみる
さあ、始めてみましょう。ここからは今からすぐできるミニワークをご紹介します。紙とペンを用意して、5分だけ時間をとってみてください。
Step 1
場面をひとつ選ぶ

あなたの一日の中で、「ここがもう少し楽だったらいいかも」と思う場面をひとつだけイメージ(思い浮かべる)します。※朝の時間、人との会話、仕事のシーンなど、どの場面でも構いません
Step 2
その場面が
“少し楽になっている自分”を描く

イメージした(思い浮かべた)場面で「心が少し軽くなっている自分」「落ち着いて対処できている自分」を、ワンシーンのように思い浮かべ、それを紙に書き出してみてください。まずは思ったとおりに書いても大丈夫。どんな風でも構いません。
例)
「朝、いつもより5分支度が済んで、バタバタせずに余裕を持ってコーヒーを飲んでいる自分」
「会議で、自分の意見を落ち着いて発表できている自分」
Step 3
そのときの
“気持ち”を一言だけ添える

最後に、そのシーンの中の自分が感じている気持ちを、一言だけ書き添えます。
例)
「ほっとしている」
「落ち着いている」
「自分を嫌いじゃない感じがする」
「いつもより自信を感じる」
この一言が、イメージと感情を結びつける役割をしてくれます。
Step 4
書いたイメージを
もう一度ゆっくり読み返す

書き終えたら、その文章を一度ゆっくり読み返し、頭の中であなたがイメージしたそのシーンを、もう一度なぞってみてください。「できている/できていない」「できそうか/できないかもしれない」の心配は不要です。“こんな自分もアリかもしれない” とちょっとでも感じられたら、それで十分です。
このはじめの一歩のイメージングが、セルフイメージを書き換える、最初のステップになります。「うまくできたかどうか」は関係なく、自分のために5分イメージしてみることが、ここからの未来を拡げる大きな意味のある行動です。
イメージングのはじめの一歩を
これからの自分へつなげる



このガイドは、イメージングを『うまくできたかどうか』を採点したり、正解かどうかを判断するためのものではありません。イメージを楽しむ感覚に少しでも近づくためのヒントを受け取ってもらうための読み物です。『今日の自分が少し楽になるイメージ』をノートに書くことも、そのヒントのひとつです。大切なのは、文章の上手さや描写の細かさではなく、『こうなれたら、今より少し楽かもしれない自分』を一度でもイメージして、意識できたという点です。今日ノートに書いたワンシーンは、そのまま終わりにせず、気持ちが揺れたときや、少し重たい朝などに、もう一度ゆっくり読み返して、何度でもイメージをなぞってみてください。同じ言葉でも、その日のコンディションによって、心の響き方が変わります。そんなちょっとした違いや変化こそ、セルフイメージが動き始めたサインです。もし、今回のガイドを通して『イメージングを、もう少しやってみたい』『自分のセルフイメージをしっかり書き換えていきたい』と感じられたときは、ジョイ石井のイメージング瞑想や各種プログラムも、次のステップとして役立つはずです。このガイドで得た感覚をベースにして、土台にしながら、さらに深くイメージングの世界に触れてみてください。
『イメージングをもう一歩、深めてみたい方へ』
まずは音声で体感したい方も、しっかり学びたい方も、今の気持ちに合う次の一歩をお選びください。
イメージングを音声ガイドでも体験してみたい方へ
もっと深くイメージングを学びたい方へ
