ライブ当日、僕が想っていたこと その5

13時からリハーサル。

 

客席にいる僕のスマホ画面は12:30。

 

まだちょっと早いけど、食事もしたし、今夜のイメージングも一応それなりにしたし、もう楽屋にいてやれることがなくなってしまったのだから仕方がない。

 

今夜の僕の居場所は、楽屋ではなく、ステージであるのだ。

 

少しでもそこに身を置いて自分のテリトリーにしたい。

 

ちなみに、どうしてイメージングが一応かというと・・・

スタッフたちが時折楽屋前の廊下を通過していくから、そのたびに意識がそちらに向いてしまってあまり深くは入れなかった。なぜって、彼らのちょっとしたオシャベリが今夜の成功のヒントになったりするから、どうしても気になってしまうのだ。

 

一応ここでもスタッたちに気を遣う。

 

朝からの仕込みが終わって彼らはいまお昼休憩をしている。

 

ジョイがもうステージでリハの準備をていると思わせてしまうと、おちおち休憩もできなくなる。

 

ここで一度しっかりブレイクしておかないと、夜まで集中力がもたないからね。

 

だから、こっそりひっそり客席にいる。

 

ステージ上にいるのは僕だけのエンターテイメントだけど、何十人という多くのスタッフたちが裏方で動いてくれる。

 

彼らあっての僕のステージなのだ。

 

 

・・・続く。